2024-01-01から1年間の記事一覧

ショットキーダイオードを用いたコムジェネレータの実験

はじめに コムジェネレータとは入力信号の2倍、3倍、4倍、...の高調波を沢山発生させるもので、スペクトルが櫛状(comb)に見えることからそう呼ばれている。時間波形で考えると、一定周期で繰り返す短パルスをつくることでコムが発生する。 ふつうコムジェ…

RFミキサのシミュレーション

はじめに 前の記事 高周波バラン(~2.5 GHz)の自作 - ペEの日記 自作したバランのモデル化 - ペEの日記 ショットキーバリアダイオード1SS154のモデル化 - ペEの日記 でバランの試作・モデル化、ショットキーバリアダイオードのモデル化をした。ミキサを構…

自作したバランのモデル化

はじめに 前の記事(高周波バラン(~2.5 GHz)の自作 - ペEの日記)でガラスビーズに銅線を巻いた高周波バランを試作した。今回は、前回の測定結果をもとに等価回路モデルに落とし込む。 等価回路モデル 下図にバランの等価回路モデルを示す。Lm1、Lm2は巻…

NgspiceでSパラメータ解析

はじめに Ngspiceを使ったSパラメータ解析のやり方を覚え書きとして残しておく。ためしに、下のバンドパスフィルタ回路を解析してみる。 全体のスクリプトは一番下に載せるが、大事なポイントを抜き出して説明すると... まず、電圧源はRFポートとして定義す…

高周波バラン(~2.5 GHz)の自作

はじめに 前の記事(ガラスビーズコア高周波巻き線インダクタの自作 - ペEの日記)でガラスビーズに銅線を巻いたインダクタの特性を評価した。今回は、ガラスビーズに2本の銅線を巻いてバランを試してみた。 原理 そもそもバラン(balun)とは、平衡回路-不…

ガラスビーズコア高周波巻き線インダクタの自作

はじめに 高周波回路で使用するインダクタを自作できないかと思い、手芸用のガラスビーズに銅線を巻いて空芯コイルを作ることを思いついた。というのも、普通はコア材としてフェライトやカーボニル鉄を選ぶと思うが、1 GHz以上の高周波になるとコア材の複素…

ショットキーバリアダイオード1SS154のモデル化

はじめに 秋月電子で購入できる高周波用ショットキーバリアダイオード1SS154(東芝製)について、Ngspiceを用いてSPICEモデルを作成したので記事に残す。秋月のショットキーの中ではこれが最も寄生容量が小さく高周波向きである。今後1SS154を使用して~2.4 G…

200年ぶりに秋葉原に遊びに行った話

2024年12月1日(日)、特に目的もなかったが天気もいいし気分転換にと久々に秋葉原に遊びに行った。買い物は秋月でピンヘッダとかをとりあえず大量買いしたり、千石で何か面白いものないかなあと見て回ったりしただけ。ラジオデパートのマイクロパワー研究所…

PLLシンセへの道~ チャージポンプについて、ひとりごつ。

はじめに 以前VCOの試作(広帯域VCOの試作(1~2.2 GHz/1.6~2.7 GHz) - ペEの日記)をしたが、これを使ってPLLシンセサイザへと応用したい。実はあの後、もう一度基板を起こしてPLLを組んでみたのだが上手くいかなかった。現象としては位相ロックがかかり…